体質、企業風土、マニュアル
社員の体質になるまで徹底して落とし込んでいますか?
Posted on 2013-10-10
マニュアルのみに頼るのではなく、その内容を社員の体質にしないと何事も効果が薄いことを、事例をもって述べます。
警視庁職員の現場での判断
1995年に不幸な地下鉄サリン事件が起きました。これを起こした実行犯、オウム真理教の平田容疑者が、15年間の逃亡の末に警視庁に出頭したニュースが確か2012年頃流れました。せっかく出頭してきたのに、対応した役人にこれをイタズラ行為と看做され一蹴されたこのニュースを記憶されている方もおられると思います。
その後の警視庁の対応として新聞に報道された内容が面白いというか笑えないジョークと私には映りました。マニュアルを整備して個人で判断しないように組織プレイとするとの趣旨の内容でした。その通りでありますが、何となく違和感を覚えませんか。
マニュアルと体質化
現場でその瞬間の判断がそもそも求められているのです。
最前線の警官がその瞬間に適正に判断ができる組織風土の欠如の失態を報道で証明された事例なのです。出頭してきた男を前にして、「上司と相談するので暫く待っていなさい!」と相談している間に、その男の気が変わり逃がしてしまいかねません。全く滑稽と映りませんか? 最前線で判断が適性にできるように個々人の体質にまでならない限り、犯人の逮捕の機会を今後も逃すことになりかねないのです。
単なるマニュアルの整備に終わらず、根源的には役所の組織や社員教育の在り方、その浸透方法の問題であることに気づいて欲しいのです。個々の社員の体質になるまでマニュアルの内容をWhy(何故)から説き起こして徹底してもらいたいものです。体質にならない限り、その瞬間の適切な対応は期待できないからです。体質になることは、ある意味でその役所や会社の組織風土と密接に関係があることを心に留めてもらいたいものです。
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