折々の言葉 / 経営
経営者の姿勢
このことについて質問されることが、最近多くなりました。ベンチャー経営者や起業家に話す時、強調していることがあります。
人間のモチベーション
極端に言えば、経営の合理化などは機械で出来ない部分が多いことを、私は経営を再建した時に感じました。機械化よりも、どうしたら人間が意欲的にモチベーションを高めて仕事をしてもらえるかを考えることが出発点、しかも、この方が遥かに経営上上手くいくことを体験しました。すなわち、人間を、社員をどう観るかに関係してくることです。
何のために働きにきているか
現実問題として、働きに来ている人々は、それぞれ自分の生活をエンジョイする手段を求めて、その会社に来ている。この意識を経営者が外さないことです。企業や経営者のエゴのために社員が犠牲になってはならないという当たり前のことを、経営が実践しなければならないことです。社員には、生活を支える賃金と、仕事に最大限注力しているというプライドがあることを忘れてはいけません。しかも、単に、意識を言葉にするのみでなく、経営層による実践です。実践を伴わない言葉は百万遍発しても、社員に対しては無駄です。彼らは言葉では生活していないからです。彼らは、実践を通じた信頼、信用を基に仕事をしています。
信用、信頼
このような実践を通じた信頼感を醸成していくのが、経営が上手くいく近道だと、最近指導しています。
本田宗一郎氏が、「人生はカネと信用の天秤だ。」と言われたことが、何かの本に書いてあったことを思い出します。カネが欲しいと天秤の重りをカネの方に仕向けるのは可能。しかし、そうするとカネは増えますが、信用がガタ落ちになる。カネが欲しければ、むしろ信用を先にとる方が良いとの主旨の記載だったと記憶しています。さらに、両方を高めるには、天秤の支点をあげる。良く勉強して力を蓄えるしか方法がない、と。
私の体験では、勉強は本からはもちろん、実際に見たり、聞いたり、トライしたりすることから生まれる知恵こそが決め手だと、思います。しかも、知恵は本気で考える時にしか、これが生まれません。
この意味で、自分をどう磨くかが今の経営層に問われています。
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